個人再生を経験した人が借り入れ審査を受ける場合、通常よりも厳しい審査が行われます。
金融機関は個人再生によって信用情報が傷ついたことを考慮し、リスク管理を厳格に行いますが、いくつかのポイントを押さえることで審査に通る可能性を高めることができます。
以下に、個人再生後の借り入れ審査の主なポイントを挙げます。
信用情報の状態
個人再生を行うと、信用情報にその事実が登録されます。この信用情報は、金融機関が審査の際に最も重視する情報です。
信用情報の登録期間
個人再生の履歴は、信用情報機関において5〜10年間残ります。
この期間中、利用する金融機関によっては、新規借り入れの審査に通りにくくなります。
大手の銀行や消費者金融、クレジットカードなどの審査は厳しくなります
しかし、中小の消費者金融や信用金庫、労金など個人再生の履歴が残っていても借り入れを期待できる金融機関もあります
ただし、登録期間が終了すれば、信用情報がリセットされ、審査が通りやすくなる可能性があります。
信用情報の確認
自分の信用情報を確認することが重要です。
CICやJICC、全国銀行個人信用情報センターで自身の信用情報を取り寄せ、個人再生後の状況を確認しましょう。
信用情報がクリーンであれば、借り入れ審査に前向きな要素となります。
安定した収入
収入の安定性は、借り入れ審査で最も重要視される項目です。個人再生後に借り入れを申し込む場合、しっかりとした収入が必要です。
正社員や長期雇用の証明
金融機関は、安定した雇用状態や収入源を確認します。
正社員や長期間同じ職場で働いている場合は、審査に有利に働くことがあります。
自営業者やフリーランスの場合も、収入の安定性を示すことができるなら、審査に通る可能性があります。
収入証明書の提出
融資を申し込む際には、収入証明書(給与明細や確定申告書など)の提出が求められます。これにより、返済能力を金融機関に示すことができます。
借入額と返済計画
個人再生後に借り入れをする場合、借入額や返済計画の現実性が重要です。過度な借り入れは、審査にマイナスの影響を与える可能性があります。
少額の借り入れから始める
最初は少額の借り入れを申請し、返済実績を積み重ねることで、次第に借入額を増やしていく方法が効果的です。これにより、返済能力を金融機関にアピールできます。
現実的な返済計画
返済計画が無理のないものであることを証明することも重要です。
金融機関は、借りた金額を確実に返済できるかを重視するため、収入に見合った計画を提示することが審査を通過するポイントです。
過去の返済履歴と実績
過去の返済履歴や実績も、審査の際に重視されます。
個人再生後に少額の借り入れや分割払いをしっかり返済してきた実績があると、審査において有利になります。
分割払いの利用
携帯電話の端末代金を分割払いで購入し、しっかりと返済している場合、それも返済実績として信用情報に反映されます。これは借り入れ審査においてプラスに働きます。
クレジットカードや家族カードの利用
クレジットカードの使用や、家族カードを利用して返済実績を作ることも有効です。毎月の支払いを遅延なく行うことで、信用情報が改善されます。
担保や保証人の有無
担保や保証人の有無も、借り入れ審査に影響を与える要素です。
担保付きローンの利用
不動産や車などの担保を提供できる場合、金融機関は貸し倒れのリスクを軽減できるため、信用情報に問題があっても審査を通る可能性があります。
保証人の確保
信頼できる保証人を立てることで、審査が通りやすくなる場合があります。ただし、保証人に対しても返済の義務が生じるため、慎重に選定する必要があります。
利用する金融機関の種類
利用する金融機関によって、審査基準や対応が異なります。
大手の銀行や消費者金融、クレジットカード会社は審査が厳しいですが、地域の信用金庫や中小の消費者金融は審査が柔軟な場合があります。
中小の消費者金融
中小の消費者金融は、個別の事情を考慮してくれる場合があり、個人再生後でも融資を受けられるケースがあります。
信用金庫や地方銀行
信用金庫や地方銀行は、大手に比べて審査が柔軟な場合があるため、地元の金融機関を活用するのも一つの方法です。
借り入れの目的
借り入れの目的が明確であることも、審査において重要です。金融機関は、使用目的がわからないお金を貸したがりません。
生活費など明確な理由
借入の目的として多いのが、生活費や医療費、教育費、冠婚葬祭費など。
逆に、ギャンブルや他社の支払いのためなどは、審査否決になりがちな借入理由となります。
まとめ
個人再生後の借り入れ審査においては、信用情報、収入の安定性、返済計画、過去の返済実績、担保や保証人の有無が重要なポイントとなります。
個人再生による影響は一定期間続きますが、少額から始めて返済実績を積むことで、徐々に信用を回復し、再び金融機関からの信用を得ることが可能です。